四冊の本を最近購入しました。写真集ではなく、四冊ともすべてイラスト集というか作品集です。
一冊目は𠮷田博の作品集。1月に買った川瀬巴水の作品集にのめり込んだので、同じ東京美術から出ている版画家𠮷田博の一冊を買ってみました。この作品集も200ページ以上でA4サイズにもかかわらず3,300円で買えます。川瀬巴水作品集に比べ、外国の風景や山々を描いている。ブライトホルンやユングフラウの雪山の画もかっこいいし、それらのページの間に出てくるスフィンクスの一枚もいいなあと思いました。日本の農村風景を淡く描いている画も好きだ。
続いても東京美術から出ている、モネの作品集です。川瀬巴水や𠮷田博ほどはっきりとは描かれていないのにその輪郭が見て取れるという。印象派は不思議だ。訪れたことはない場所の画で、その中に風や光を感じるような気がする。はっきりと描かないためにそんな目に見えない現象が見えてくるんだろうか。本当に、不思議としか言えない。
三冊目はげみさんのイラスト集、夜の隙間に積もる雨。タイトルがおしゃれだし口に出してみたくなるな。流れて消えていくわけでもない、積もっていく雨。傘や雨、海など水が描かれているイラストの他に、小説の表紙を飾っているイラストも収録されています。悲劇のヒロインのイラストが美しかった。げみさんのイラストに登場する女性は皆、涼しげな表情していて良い。
最後の一冊はマテウシュ・ウルバノヴィチ氏の東京夜行。タイトルのとおり、東京の夜景のイラストを収めている一冊で、それぞれのイラストの着目点と描き方の解説もついている。夜を照らす街灯や看板、ビルやマンション、雨に濡れて光を反射する路面など、風景のアクセントになるようなポイントを描いているのは見ていてどこか写真的だと思いました。 実際、ロケハンして現地を撮影してから描いているとのことなんで、写真的なのはそりゃそうなんですけどね。ロケハンルートの記載もあるので聖地巡礼したら楽しいかも。 夜、暖かくなった時期にでも。
どれも写真の参考になるかなと思い購入しましたが、画の魅力に取り憑かれてしまい、写真集よりも画集を蒐集することに夢中になりそうです。特に東京美術の作品集はサイズも大きいし、何よりその大きさの割にリーズナブルなのが良いですね。アンドリュー・ワイエスの作品集も欲しくなってきた。これは本棚がすぐにいっぱいになってしまうな。
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